大量撮影画像からの抽出へAI導入 2020年5月20日 / 最終更新日 : 2021年9月14日 araya AI導入事例 はじめに アラヤでは、ディープラーニングを活用した画像認識技術で、お客様のさまざまな業務課題を解決します。 ここでは、スポーツの試合で大量に撮影した画像から、メディアに掲載するための条件に合ったベストな画像を抽出する作業にAIを導入した事例についてご紹介します。 AI導入前の課題 ご依頼いただいたお客様では従来、スポーツの試合で大量に写真を撮影し、その中から「全身が写っている」「競技用の道具が写っている」などの条件に合ったベストな画像を手作業で抽出していました。 そこで、次のような課題をお持ちでした。 ■課題 1. 選定に時間がかかる 全ての画像を目視で確認をしていました。1回の試合では撮影枚数が数千枚になることもあり、その場合、3~4時間程度かかっていました。 2. 短時間での抽出が求められる 抽出した画像は、メディアに掲載するために、短時間で抽出する必要がありました。また、試合後に必ず選定のためのまとまった時間を確保する必要がありました。 AI導入後の効果 上記の課題を解決するため、AIが数千枚の対象画像の中から条件に合致する画像を抽出する仕組みを作ることで、確認すべき画像点数を大幅に減らすことができました。 具体的には、以下のような効果が得られました。 ■効果 1. 選定時間の大幅な短縮 AIが数千枚の画像から条件に合った画像を抽出するのに数分で完了できるようになりました。 2. 抽出のための時間確保がほぼ不要に 抽出作業はAIが行うので、人が数時間の時間を確保するということは不要になりました。 AI開発時の工夫点1:抽出条件の組合せ AIアルゴリズムとルールベース処理を組合せ、お客様の希望される複数の条件を満たす抽出を行いました。 具体的には、以下のような処理を行いました。 ・物体検知アルゴリズム(SSD)により、人物と競技用の道具を検出。 ・人物のキーポイント推定により、全身が写っているかを判定。 ・ルールベース処理により、以下の画像を対象外とする。 遠くに映っている・道具が人の近くにない AI開発時の工夫点2:最適なアルゴリズムの選定 お客様の希望されるニーズを実現するために、最適なAIアルゴリズムを選定し、提案しました。 例えば、前述の「全身が写っているかの判定」には、キーポイント推定という手法をアラヤから提案しました。キーポイントとは人間の関節点であり、被写体の全身が撮影されているかどうかを、キーポイントの数が一定数以上カウントされるかどうかで判定しました。 まとめ:画像・映像に関する業務の効率化のためにAIの導入をご検討中の方へ 画像や映像に関する業務の効率化・自動化のためのAI導入については、ぜひアラヤにご相談ください。 例えばAI導入に向けて以下のような課題をお持ちの場合でも、解決手段がないか、じっくり検討のうえ、アドバイスいたします。 ・大量の画像・映像を人手によりチェックしている場合 ・抽出すべき条件が多くある場合 など まずはお問い合わせください 事例紹介一覧に戻る