GoodAI助成金による新しい研究を始めます
株式会社アラヤのリサーチチームは、チェコの国際的な研究開発企業GoodAI社の助成金を受け、マルチエージェントAIシステムの新しいフレームワーク作成に取り組みます。
背景
現在の人工知能は、できることの範囲に限りがあり、人間レベルの知能には程遠いものです。この問題を解決するためにアラヤは、複数の目的を達成するための学習方法を研究しています。
今回の助成金はGoodAI Grantsの一環で、GoodAI Grantsはこれまでに60万ドル以上を助成していて、GoodAIのBadgerアーキテクチャに関連する問題を解決している世界中の研究グループを支援しています。各研究助成金は、GoodAI研究チームの活動と合わせて、AIの基礎研究に貢献し、全体として高度でますます人間に近いAIへのロードマップのギャップを埋めるというビジョンを持っています。
取り組む研究の概要
アラヤの研究者のマーティン・ビールが率いるこのプロジェクトは、マルチエージェントAIシステムのための新しいフレームワークを作成し、マルチエージェント学習の分野を発展させ、GoodAI社独自の人工知能フレームワークであるBadgerアーキテクチャの開発に役立てることを目的としています。このフレームワークは、既存のアルゴリズムとその適用方法についての理解を深めることと、新しい手法を開発することの両方によって実現されます。
今回のプロジェクトでは、現在の人工知能の手法では不十分な以下の4つの分野に焦点を当てます:
・複数の、競合する目的を持つ能力
・情報理論的な観点から見た協調とコミュニケーション
・マルチエージェントシステムの動的な拡張性
・観察によって得られた知識に依存して動的に変化する目的
アラヤの研究者マーティン・ビールのコメント:
「現代の数学的手法を用いて、複数の目標を持つ複数のエージェントが、その目標を達成しようとする際にどのように相互作用するかを調べます。これには、あらゆる形態のコミュニケーション、競争、協力、協調が含まれます。
私たちの洞察は、Badgerアーキテクチャのインナーループのようなマルチエージェントシステムの設計に役立ちます。これらの機能を設定することで、システム全体としての能力を高めることができます。より一般的には、複数のエージェントがいつ、どのようにしてグループを形成し、再び目的を持ったエージェントとして見ることができるのかについて、より良い理解を得ることができるでしょう。東京工業大学地球生命研究所のナサニエル・ヴィルゴ氏、アラヤのエイサー・チャン氏とともに、このエキサイティングなプロジェクトに取り組むことを楽しみにしています。」
GoodAIのCEO兼CTO マレク・ローザ氏のコメント:
「私たちは、これまでも汎用人工知能チャレンジなどで協力してきましたが、彼らの研究は私たちのBadgerアーキテクチャに非常に関連しており、その背後にある数学をより深く理解するのに役立つでしょう。現代技術の限界を押し広げるこのプロジェクトの進展を楽しみにしています。」
GoodAI社について
GoodAIは、人類を助け宇宙を理解するために、汎用人工知能を、可能な限り早く開発することを目的とした、プラハに拠点を置く研究開発組織です。2014年1月にCEO/CTOのマレク・ローザが1,000万ドルの個人投資をして設立され、現在は30人以上の研究者、エンジニア、コンサルタントが各部門で活躍しています。
Na Petynce 213/23b, 169 00, Prague, Czech Republic
https://www.goodai.com/